
甘い鎖~縛られて溶かされる~
第9章 彼氏だけど…
「ごめん、びっくりした?」
晃くんはあたしから離れて冗談みたいに笑った。
「ううん」
首を横に振ったけど、本当はすごく驚いた。
今日の晃くんは何だか別人みたい。
「じゃあ、行こっか」
「うん」
晃くんはあたしの手を繋いで歩く。
あたしたちは傍から見れば仲良しのカップルに見えるんだろうな。
だけど、あたしは最低なことをしている。
晃くんのためにも、あたしはケジメをつけなきゃいけないんだ。
食事をして、映画を観て、買い物をして、カフェでお茶をしていると、あっという間に夕方になってしまった。
カフェのテラス席で、人が少なくなってきた頃に、あたしは勇気を出して自分の思いを話した。
「え?友達の関係に戻りたい?」
晃くんはあまり驚くこともなく言った。
「…うん。実はあたし、勉強が遅れてて…来年は受験生だし、もっと勉強を頑張らなきゃいけないと思ってるんだ。だけど、不器用だから晃くんと付き合っていると晃くんのことばかり考えてしまうの。だから…」
「大丈夫だよ」
軽い口調でそんなことを言われて、あたしが驚く羽目になった。
「え?」
「勉強なら俺が教えてあげるから。自分でできないなら放課後あの文芸部の部室を使ってもいいよ。ふたりきりなら集中できるだろ?」
「えっと…」
「俺、別れないよ」
ドクン…
晃くんはあたしから離れて冗談みたいに笑った。
「ううん」
首を横に振ったけど、本当はすごく驚いた。
今日の晃くんは何だか別人みたい。
「じゃあ、行こっか」
「うん」
晃くんはあたしの手を繋いで歩く。
あたしたちは傍から見れば仲良しのカップルに見えるんだろうな。
だけど、あたしは最低なことをしている。
晃くんのためにも、あたしはケジメをつけなきゃいけないんだ。
食事をして、映画を観て、買い物をして、カフェでお茶をしていると、あっという間に夕方になってしまった。
カフェのテラス席で、人が少なくなってきた頃に、あたしは勇気を出して自分の思いを話した。
「え?友達の関係に戻りたい?」
晃くんはあまり驚くこともなく言った。
「…うん。実はあたし、勉強が遅れてて…来年は受験生だし、もっと勉強を頑張らなきゃいけないと思ってるんだ。だけど、不器用だから晃くんと付き合っていると晃くんのことばかり考えてしまうの。だから…」
「大丈夫だよ」
軽い口調でそんなことを言われて、あたしが驚く羽目になった。
「え?」
「勉強なら俺が教えてあげるから。自分でできないなら放課後あの文芸部の部室を使ってもいいよ。ふたりきりなら集中できるだろ?」
「えっと…」
「俺、別れないよ」
ドクン…
