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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第10章 無理矢理

ぐったりとしたまま、あたしの体が勝手に揺れている。



意識が朦朧として、現実と夢の区別がつかなくなっている。



ああ、だとしたらきっと、これは夢なんだ。



あたしは自分で手足を動かすこともできない。



だけど、あたしの腰だけが激しく揺れている。



ぱっちゅ、ぱっちゅ、ぱっちゅ…



かすかに聞こえる肌と肌が触れ合う音。



ギシ、ギシ、ギシ…



ベッドの揺れる音。



そして、間近に聞こえる荒い吐息の音。



「ああ…気持ちいい。優依ちゃんのナカ、すっげぇ気持ちいい」



あたしは無気力で言葉を発することさえできず、ただ晃くんが激しく上下に動く姿だけが薄っすらと視界に映る。



「あぁ…出すよ。出す…くっ!」



彼が急に体を引いて、あたしのお腹にべっとりとした液体を放った。



あ…オワッタ?



意識が飛びそうな中、あたしは安堵した。



ヨカッタ…



これで、眠れる…



あたしはゆっくりと目を閉じる。



目が覚めたらきっと、あたしは自分の部屋にいて、いつものように朝食を食べにダイニングへ行くんだ。



悠樹くんがいて、いつもみたいに意地悪なことを言われて…



志桜さんがいて、いつもみたいに優しく笑ってくれて…



三坂さんが笑顔でお茶を淹れてくれて…



ああ…



あたし、いつの間にかあの家が居心地のいい場所になっていたんだ。



帰りたいな…



帰りたい…



まぶたから、涙がほろりとこぼれ落ちた。




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