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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第10章 無理矢理

晃くんは慌てながら部屋を出ていく。



こんな夜中にこれだけ大声で叫んでいたら、さすがにご近所におかしく思われる。



玄関のドアが開く音がして、ふたりが言い争う声がして、それから階段を駆け上る音がした。



足音が近づいてきて、部屋に入ってきたのは志桜さんだった。



「優依!」



「志桜さん!」



あたしは安堵のあまり涙が溢れた。



だけど、自分が裸の状態でいることを悟り、とっさに彼を拒絶した。



「やだ!見ないで!見ないでえっ!あたし…」



「優依」



泣き叫ぶあたしの顔を、志桜さんがゆっくりと撫でる。



「大丈夫だから。帰ろう」



あたしは泣きながらやっとのことで「帰る」と言った。



志桜さんがあたしを背負って玄関まで下りていくと、晃くんと鉢合わせた。



あたしは彼と目が合ったけれど、もう声も出なかった。



「不法侵入ですよ、お兄さん」



晃くんが志桜さんを睨みながら言った。



すると志桜さんは軽い口調で言い返す。



「僕はきちんと手順を踏んで君の家に上がらせてもらったから大丈夫。それより…」



志桜さんは次に脅すような口調に変化した。



「君のしたことは監禁強姦罪に問われるよ」



「彼女だから許されますよ。それよりお兄さんの方が強姦罪に問われるでしょう?俺という彼氏がいるのに優依ちゃんに手を出したんだから」



晃くんはクククッと笑う。



「それとも未成年者淫行の罪かな?」



志桜さんは晃くんを睨みつけた。




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