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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第11章 あたたかくて…

ちゅっ…ちゅく…ちゅぷ…



「…はぁ…ん、ふっ…んう…」



あたしが舌を絡ませると、彼はあたしの頭を掴んでグッと唇を押しつけた。



深く口づけたまま、激しく舌を絡ませる。



もっと、ほしい…



いっぱい、満たされたい。



あの忌まわしい記憶を消し去ってほしい。



「は…ぁあ…」



少し唇が離れるとあたしは荒い呼吸をした。



夢中になりすぎて息をするのも忘れそうになる。



志桜さんはあたしの肩をぎゅっと抱いて、あたしの唇をそっと舌で舐めるようにキスをする。



そしてまた、あたしは舌を出して、彼と交わった。



ちゅくちゅくちゅく…



ちゅぷ、ちゅっ…



ちゅっ、ちゅく…



お風呂場はあたしたちの荒い呼吸と唇の触れ合う音だけが響く。



長い時間をかけて、ひたすらキスを繰り返した。



体を洗うよりもずっと、あたしを綺麗にしてくれる時間だった。



飽きるほどキスをした後、湯船にお湯を張って、彼と一緒に入った。



志桜さんはあたしを背後から抱きしめてくれた。



そして、彼は時々あたしの耳を軽く噛んだり、首筋に吸いついたりした。



「あ、の…志桜さん…あたし、これ以上は…」



今、あたしの体は刺激を受け入れられない。



散々玩具で弄ばれて数えきれないほどイカされてしまったから。



「心配しなくていいよ。何もしないから」



彼はそう言って、あたしをぎゅっと抱きしめた。



あたしの中にあった恐怖が、ゆっくりと消えていくのを感じた。






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