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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第11章 あたたかくて…

「いいよ」



ドキッ…



すぐにそんな返事が来るとは思わなくて、びっくりした。



「あ…えっと…」



「おいで」



ドクン…



志桜さんは両手を伸ばしてあたしを受け入れる体勢になっている。



あたしはドキドキしながら彼に近づいた。



すると…



「わっ…」



ギシ…



志桜さんにまたがる感じであたしは座らせられた。



いつもと、ちょっと違う。



あたしが彼を見下ろすような体勢だ。



「志桜さ…ン…」



ビクッ…



彼はあたしを見上げながら、あたしの顔に触れる。



やっぱりその指先はとても優しくて、触れられると体が過剰に反応する。



「あ…えっと…ここで?」



「たまには優依に襲われたいな」



ドクン…



「な…なに、言って…」



そんなこと、できるわけないよ。



「優依がどうするのか、僕は見ていることにしよう」



「そんな…」



恥ずかしい…



志桜さんはあたしの頭を抱えて自分に近づける。



そしてあたしの耳元でささやく。



「ねえ、僕のいないあいだ、どうしていたの?」



ドキッ…



「僕のいないあいだ、ひとりでシたの?」



やだ…顔が熱くなる…



「優依、顔が赤いよ。図星かな」



「ひ、どい…あたし…我慢してたのに、どうしようも、なくて…」



志桜さんは軽く笑った。



「ひとりでイッたんだ?」



「い、言わないで!」



恥ずかしくて彼の顔がまともに見られない。






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