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「何言ってるの？優依」



志桜さんはあたしから離れて少し怖い顔をしている。



ドキドキする。



だけど、あたしはあなたのために演技するの。



「実は…ずっと、言えなかったの。悠樹くんと毎日一緒にいたら、なんだか彼に心を奪われたみたい」



志桜さんはあたしを睨むように見ている。



嘘だってバレバレだよね。



わかってるけど…



「志桜さんとは、カラダだけの関係だよ。あたし、あなたに恋愛感情なんて持てないもの」



好きよ…



「だいたい最初から無理矢理されて、あたし怖くてたまらなかった」



志桜さん、あなたのこと…



「セックスが気持ちよくて、あなたに溺れていただけよ」



大好きよ…



「これからだって、あたしはあなたのことを好きになったりしない」



死なないで…



「もう、セックスもしたくない」



どうか、元気になって…



「お願いだから、あたしを解放して。あたしに恋愛をさせてよ！」



最後は志桜さんを睨みつけた。



我ながらいい演技をしたと思う。



志桜さんはきっと、それを許さないってわかってる。



晃くんと付き合ってるときだって無理矢理あたしを抱いたんだから。



だけど、時間をかけても志桜さんを説得したい。



なんて、思った。



でも…



「悠樹のことが好きなの？」



「…はい」



ドキドキドキドキ…



志桜さんはあたしから離れた。



「わかった」



え…？