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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第14章 幸せ

夜になると立派なホテルのレストランに行った。



まわりは大人ばかりで、あたしは緊張して席に座るとそわそわしながら周囲を見回した。



大きなシャンデリア。



丸いテーブル席の真ん中には花が飾られている。



あたしの目の前にはナイフとフォークとスプーンが並んでいる。



右を見たらジャケットを着た男の人とドレスを着た女の人。



左を見たら家族連れだけどみんな高そうな服を着て、キラキラした宝石を身に着けている。



「こ、こんな高そうなところ…」



怖くて震えたら志桜さんがクスっと笑った。



「大丈夫だよ」



「だ、大丈夫じゃ、ないよお…あたし、マナーとか、わかんないよ」



「いつも夕食を食べているときと同じようにすればいいよ」



「そ、そうなの…?」



お店の人が着てシャンパングラスに飲み物を注いでいく。



「あ、志桜さん…お酒?」



車を運転するのに…



「今夜は泊まるからね」



「え…あたし、着替え持ってない」



「大丈夫。用意してるから」



「う…だけど、教えてくれてもいいのに」



「今日はサプライズだからね」



お店の人はあたしにはアルコールの入っていないカクテルを用意してくれた。



見たこともない前菜が運ばれてきた。



海鮮料理みたいだけど、ぜんぜん海鮮の形が見えないの。



だけど、一口食べたら口の中に海老やホタテやイカの味が広がった。



「美味しい」



こんな美味しいの初めて。





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