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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第14章 幸せ

朝食のあとは身支度をして、ホテルの中を歩いた。



今日はブライダルフェアをやっているんだって。



「わあ、綺麗!」



花嫁さん役の人が純白のウェディングドレスを着て、みんなの前を歩いていた。



司会の人が結婚式についての説明をしている。



「素敵」



まわりのお客さんが拍手をしたので、あたしも一緒になって拍手をした。



「着てみたい?」



志桜さんがにっこり笑って言った。



「き、着てみたい…けど」



「じゃあ、行こうか」



「えっ…」



志桜さんはあたしの手を握ってブライダルサロンへ連れて行った。



お城みたいにキラキラしていて、ドレスがいっぱいある。



「わ…」



「どれがいい?好きなものを試着できるよ」



「え、選べないよ」



どれもすっごく綺麗で素敵なんだもの。



「じゃ、僕が選ぼうかな」



志桜さんは一通り見たあと、選んだドレスをスタッフの女性に伝えた。



スタッフの女性がにこにこしながらあたしをメイクルームへと連れて行く。



そこであたしは時間をかけてメイクをされて、



ふわっとした純白のドレスを着せられた。



う、動きにくい。



ふらついているとスタッフの女性があたしの手を引いて歩いてくれた。



「新郎さま、ご覧ください。とても美しいですよ」



え、新郎って…



「優依、本当に綺麗だよ」



志桜さん…






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