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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第14章 幸せ

なんだか、涙が出そう…



あたし、志桜さんと結婚するのかな。



まだそんなこと言われてないけど…



志桜さんの顔が優しい。



「似合う、かな…?」



まだ、あたしには早いんじゃないかなって思って。



自信がない。



だけど…



「うん、綺麗だ。君は世界で一番綺麗だ」



「う…」



やだ…泣きそうだよ。



志桜さんはいっぱい写真を撮ってくれた。



だけど、あたしは彼と一緒に撮りたい。



できれば、本番で。



「優依の花嫁姿が見たかったんだ」



「あ、あたしだって、志桜さんの…見たいよ」



「僕はいいよ」



「え…」



それって、志桜さんは着ないってこと?



本番はないってこと?



あたし、変な期待しちゃったのかな。



そうだ。



志桜さんは、結婚はしないって言ってた。



やだな…



あたし、期待しちゃった。



それからあたしたちはホテルを出てドライブをした。



志桜さんが海の見える場所へ連れて行ってくれて、それからお茶をして、夕方になると山のほうへ向かった。



「志桜さん、どこへ行くの?」



「んー、夕日を見に、ね」



「あ…別荘だ」



「正解」




あの綺麗な夕日が見られるんだ。





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