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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第16章 真実

それから、あたしは彼の部屋に移動した。



後で三坂さんがお詫びに来てくれたけど、志桜さんが部屋に入れなかった。



「いくらあの人の命令とは言え、優依にこんなことをした三坂を許せないな」



志桜さんは彼と他の使用人たちに対して怒っている。



「仕方ないの。おじさまがすごく怒っていたんだもの。あたしは大丈夫だから、みんなを許してあげて」



志桜さんは呆れた顔をしたけど、



「優依の頼みなら」



そう言ってあたしの頭を撫でてくれた。



あたしのママはおじさまの愛人だった。



それだけでもショックなのに、



パパと結婚する前までおじさまとそういう関係だったなんて。



しかも、おじさまはあたしのことも女として見ている。



落ち込んでいたら志桜さんがあたしを抱きしめてくれた。



「大丈夫だよ。優依は絶対に僕が守るから」



「…うん」



「この家を出ようか」



「え?」



「別の家で、二人で暮らそう」



志桜さんの真剣な顔。



あたしは黙って頷いた。




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