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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第16章 真実

「優依、誕生日おめでとう」



志桜さんはお仕事帰りに大きな花束とケーキを買ってきてくれた。



「わっ…すごい!ありがとう」



花束を受け取って、さっそく花瓶に活けることにした。



「優依の誕生日なのに料理を作らせちゃってごめんね」



「ううん。あたしがそうしたかったの」



「今日はすごい御馳走だね」



「頑張ったの」



今夜はチキンのハーブグリルとサラダとシチューを用意した。



二人で食事を終えたら、志桜さんがあたしにプレゼントがあると言った。



差し出されたのは細長い箱。



中にはダイヤモンドのネックレスが入っていた。



「すごい。こんなのもらってもいいの?」



「最近大人っぽくなった優依に似合うと思ったんだ」



「わー、ありがとう!」



「僕がつけてあげるよ」



ドキッ…



急に懐かしい記憶。



志桜さんがあたしの背後に回った時、ちょっとドキドキした。



「そういえば前にも、誕生日にこうしてくれたことあったね」



「そうだったかな?」



「うん」



あの時はあたしはまだ彼のことが怖くて震えてたけど、なぜか体は彼を受け入れた。



今も…



「あっ…」



志桜さんがあたしの髪を撫でると体が反応した。



「つけたよ。鏡で見てみる?」



「うん」



やだ、あたし…



変なこと思い出しちゃった。






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