テキストサイズ

甘い鎖~縛られて溶かされる~

第18章 あたしたちの未来

あたしたちのそばを通りかかった人が笑顔を向けた。



なんだか恥ずかしくなっちゃって、あたしは志桜さんから離れた。



「まあ、僕はできなくても優依を気持ちよくさせることはできるからね」



ドキッ…



急に何を言ってるの?



「もう、志桜さん!」



彼はクスクス笑う。



「だから優依は安心して」



「もう、バカ!りゅうちゃんが泣いてるかもしれないからあたし帰る」



あたしは笑いを堪える志桜さんから顔を背けて、一人で先を歩いた。



「優依は僕を置いていくの?」



そう言われてあたしはやっぱり彼のところまで戻った。



「置いていったりしないわ。だから、あなたも約束して」



「ん?」



「お願い、あたしを置いていかないで。そばにいてね」



志桜さんは微笑みながら「うん」と言った。



二人で手を繋いで、あたしたちの家に帰った。



志桜さんが少し庭を見てから中に入ろうと言った。



あたしは彼と一緒に広い庭を散策した。



植木は志桜さんがよく手入れしていたけど、ここ最近は庭師の人が見に来てくれる。



「このお花はあたしが育てたんだよ」



「へえ、よく枯らさなかったね」



「え?もう、酷いよ。志桜さん。あたしだってちゃんとできるもん」



彼はクスクス笑って、



それから、あたしを抱き寄せて、



キスをした。












ストーリーメニュー

TOPTOPへ