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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第18章 あたしたちの未来

ある晴れた休日。



草原の広がる田舎町の教会で、



あたしたちは結婚式をした。



家族だけっていう話だったんだけど、



志桜さんのお仕事関係の人や大神家と良好な関係の人たちと、あたしのバイト時代のお友達を招待した。



「ギリギリ、サイズあってよかったな」



控室で、純白のドレスを着たあたしを見て、悠樹くんが意地悪なことを言った。



「もう、言わないでよ!」



「お前、結構太ってたしなあ。よく痩せたよなあ」



「仕方ないじゃない!産後は太るものなの!」



あたしはエステに通ったり食事制限をして、頑張って痩せた。



「こら、悠樹。僕のお嫁さんをいじめちゃダメだよ」



ライトグレーのタキシードを着た志桜さんが控室を覗いた。



「兄ちゃん、いつもと違う」



悠樹くんは志桜さんを見て真っ赤になった。



「志桜さん、カッコイイよお!」



あたしもきっと顔が真っ赤になってる。



「兄ちゃん、写真撮って」



「あ、ずるい…あたしも!」



「お前はダメ!どうせいっぱい撮るだろ!」



「三人で撮ろうよお」



「嫌だね!」



「意地悪!」



あたしたちのやり取りを見ていた志桜さんがクスクス笑った。



「じゃあ、まずは悠樹からね」



志桜さんと悠樹くんは二人で写真を撮った。



それから志桜さんはあたしに手を伸ばした。



「優依、おいで。三人で撮ろう」



「うん!」



あたしは重たいドレスを抱えて二人のそばに寄った。



カシャリ…





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