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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第4章 感じちゃう

ドクン、ドクン、ドクン…



あたしは緊張してそれ以上ハーブティーを飲むことができなくなった。



志桜さん、何か言うのかな…?



あたしのこと…



志桜さんがあたしにしてること…



考えただけで眩暈がしてきた。



「それじゃ、僕は仕事があるからこれで。風間くん、ゆっくりしていってね」



意外な言葉に驚いた。



「ありがとうございます」



晃くんは笑顔でお礼を言った。



あたしは志桜さんの顔を見ることができず、ただ黙っていた。



晃くんがソファに腰を下ろしてため息をつく。



「ちょっと緊張した」



「え?」



驚いて晃くんの顔を見ると、彼は真っ赤な顔で額に汗をかいていた。



「だって、優依ちゃんにとってお兄さんみたいなもんだろ。俺、彼氏だからいろいろ見られてるかと思ってさ。ちゃんと挨拶できたかな?」



お兄ちゃん…



「優依ちゃん?」



「え?うん、大丈夫だよ。ありがとう」



晃くんは安堵した顔でハーブティーを飲んだ。



「お兄さんは何の仕事をしてるんだろ?これから仕事ってことは夜勤?」



「デザイナーさんなの。会社に行ってるときは夜遅くなることが多いんだけど、今日はたぶん在宅ワークかな」



志桜さんが昨日そう言っていたのを思い出した。





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