
甘い鎖~縛られて溶かされる~
第5章 怖いのに…
「もう少し眠るといいよ」
志桜さんはあたしの背中を抱えてベッドに横たえた。
「志桜さんは?」
「自分の部屋に帰るよ」
ズキッ…
妙に不安が押し寄せてきた。
「い…や…」
あたしは志桜さんの袖をぎゅっと掴んだ。
「い、かないで…」
「え?」
「いかないで…お兄ちゃん」
「優依?」
眠い…
あ、また…
白い服を着た人が見える。
「あたし…お嫁さんに、なるの…」
あたしはたぶん、夢を見ている。
誰だかわからないあの人に、ずっとそばにいるって言ったの。
「お兄ちゃん…生きて…あたし、そばにいるから」
どうして、涙が出てくるの…
いかないで…
死んじゃ、いやだよ…
「生きて…」
目をつむったまま、涙が止まらなかった。
頬にそっと指が触れた。
あたしの涙を拭ってくれる。
「優依、そばにいるから」
あ、なつかしい声。
あたし、知ってる。
あなたのこと、知ってるの…
だって、約束したもの。
約束、したの…
あなたにあたしのすべてをあげるって。
志桜さんはあたしの背中を抱えてベッドに横たえた。
「志桜さんは?」
「自分の部屋に帰るよ」
ズキッ…
妙に不安が押し寄せてきた。
「い…や…」
あたしは志桜さんの袖をぎゅっと掴んだ。
「い、かないで…」
「え?」
「いかないで…お兄ちゃん」
「優依?」
眠い…
あ、また…
白い服を着た人が見える。
「あたし…お嫁さんに、なるの…」
あたしはたぶん、夢を見ている。
誰だかわからないあの人に、ずっとそばにいるって言ったの。
「お兄ちゃん…生きて…あたし、そばにいるから」
どうして、涙が出てくるの…
いかないで…
死んじゃ、いやだよ…
「生きて…」
目をつむったまま、涙が止まらなかった。
頬にそっと指が触れた。
あたしの涙を拭ってくれる。
「優依、そばにいるから」
あ、なつかしい声。
あたし、知ってる。
あなたのこと、知ってるの…
だって、約束したもの。
約束、したの…
あなたにあたしのすべてをあげるって。
