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ワルキューレの朝ごはん

第4章 背徳

似非官能小説めいた展開を夢想するもいつも真逆の展開に陥る少女の姿が痛々しくも美しい。

ロマンチシズムの果てにある凡ての権力の消滅、恰(あたか)もイナゴの大群にでも襲われたが如く荒涼とした眼下の景色、人

は権力に奉仕するために生まれるのではない「遊びをせんとや生まれけむ」なのだ、すべての神=権力を倒すのは虐げられた

少女たち。初恋の少女、カノンと云う名前の謎めいたB少女を二重写し(脳裡に重ねて)に

「神殺し」に立ち上がる制服姿の少女たちの反逆の伝説、その件は二転三転し、最後まで結末は見えません、サマリアの女と

云う例え話は見捨てられた辺境の地にある者にこそ神は恩寵を与えると云った話なのである、

が、神さえも相対化してしまう 破天荒な少女(カノン)の運命は 誰も知る由もない。「どうして人間は傷つけ合わなきゃ生きていけないんだろう?」と彼女は使い魔のアヒルに問いました。

アヒル(彼)は「誰しも生きる為に他者の命を食らって生きてる訳ですから、生きるとはそう云う事なのかも知れません」と。

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