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ヌードモデルは揺れる

第5章 裸で最後までいきました

そうすることで、画家が私を裸にする必要があったと納得したいのだ。

屈折した嫉妬だなー、と思いながら、被験者として協力している私だった。

実際は立ちポーズだったが、それではさすがに一般人に違いはわからないだろうと思い、私は寝そべった。

さあ、私の服の下を想像してみて。
意外と難しいでしょう。

スカートの下では脚を交叉させてるわよ。フォルムがつかめてる?

スケッチブックを持っているつもりで観察すると言った彼だったが、なんともいえない表情が見てとれた。

動きのあるポーズに変えても同じ。
上半身を起こして両腕で支え、お尻だけを床につけて脚を高くあげるV字バランスのような姿勢になって、画家の観察眼とはほど遠い、彼の視線を受けとめた。

ここまでされれば、彼も、人体を把握する難しさを素人なりに確認できたようだ。

仕上げは、立ちポーズ。

まずは、自然体で立つ私を全方位から確認させた。

着衣が凹凸をどの程度隠しているのか、それをわからせるのだ。

たっぷり3分、コスチュームモデルとして観察されたあと、
彼の手は背中のファスナーにかかり、下ろした。

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