隣のアイドル
第2章 *Episode1
ガチャッ‥
「お待たせしました」
ドアを開けると、
相手の顔の位置まで視線を上げる。
「はじめまして」
「はい……、」
「隣に引っ越してきた蒼井裕太といいます。」
驚きで思わず固まった…ー
開いた口が塞がらない。
目の前にいるのは
正真正銘の超有名芸能人
「よろしくお願いします」
「あ…こちらこそ、
よろしくお願いします……」
丁寧に頭を下げる彼につられて自分も頭を下げる。
「あの、これ良かったら…、」
差し出された紙袋
「すみません、わざわざ…‥」
やっと彼から目を逸して紙袋を受け取った。
「あ、あと、自分犬飼ってて……
鳴き声とかうるさかったらすみません。」
「あ、全然…!
うちも小さい子がいて…」
「そうなんですか!
でしたら、ご主人さまにもよろしくお伝えください。」
「は、はい……」
痛いところを突かれて、思わず俯いた。
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