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だから愛して

第1章 だから愛して

         5

 智さんが、裸のわたしを見つめています。
 わたしは、すこし恥ずかしくなってきましたので、
 「もう
  布団に
  横になっても
  いい?」
 と言いますと、智さんも、裸になりまして、わたしをお姫さま抱っこをして、布団に降ろしてくれました。
 布団のすぐ近くにいたのですが、お姫さま抱っこをしてもらうと儀式みたいで、嬉しいです。
 わたしは、智さんの優しさとともに、智さんの男性としての、力強さや逞しさと頼もしさを感じています。
 それは、わたしをお姫さま抱っこして、布団に降ろしてくれるときにも感じます。
 二人とも布団のすぐ近くにいるのですから、わざわざお姫さま抱っこする必要はないはずです。
 でも、智さんは、わたしをこれから愛していくのだから、わたしをお姫さまのように思いたいと、わたしに伝えるという意味があるのだと思います。
 わたしをお姫さま抱っこして布団に降ろすというのは、そうとう力がなければできないと思います。
 ただ抱っこしているだけなら、そうでもないでしょうが、お姫さま抱っこしているわたしを、ゆっくり降ろしてくれるのですから。
 智さんも、わたしの隣で横になりました。
 薄い毛布をかけまして、優しく抱いてくれました。
 そのまま抱きあって、話をします。
 この一週間あったことを、二人で話すのです。
 わたしは、裸で抱きあっている気持ちよさを感じながら、智さんに優しく抱いてもらっている嬉しさを感じる、この時間が大好きです。
 わたしは、智さんとするセックスが好きですし、智さんにセックスをしてほしいので、朝から智さんの家に来ています。
 智さんは、なんどもセックスをしてくれます。
 でも智さんは、わたしを、セックスの相手とだけ思っているのではなく、ほんとにわたしを好きなので、わたしの裸を見てくれたり、こうやって裸で抱きあって話す時間を大切にしてくれます。
 わたしは、それが嬉しくて、智さんが大好きなのです。
 裸で抱きあって話をしているうちに、一時間近くたっていたこともあります。

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