ぼっち─選択はあなたに─
第7章 ソルトの町(2回目)【選択4】
『──……カル……ヒカル……』
誰かが名前を呼んでいる。
『……ヒカル……大丈夫か……』
誰かが"ヒカル"を心配している。
(──ヒカル? 私のこと?
……ああ、そっか、私は────)
「ヒカル!」
その声でパチッと目を覚ますと、青い瞳をしたクロードの顔がすぐ目の前にあった。
「ひゃあっ」
息がかかるほどの距離に顔があったので、思わずヒカルは変な声を出してしまう。
「──よかった、目を覚まして。急に倒れたから心配したんだぞ」
「……えっと、誰?」
「!?」
ヒカルの言葉にクロードは目を丸くする。
「おい、ヒカル、本当に大丈夫か?」
そして更にクロードの顔が近づいてくる。
「あ、待って……や、ちがうっ……えっと」
ヒカルは今までの自分の行動の記憶を猛スピードで遡った。
(そっか、私……海でシャドーに襲われそうになって、クロードとバットに助けてもらったんだ! それで今からソルトの町に行こうと……)
「ヒカル?」
「だ……大丈夫、大丈夫! 大丈夫だからクロード、それ以上顔を近づけないでぇっ」
「……あっ……」
クロードはハッと気づいて、ヒカルの上半身を起こして距離を取った。隣ではバットが肩を震わせて笑っている。
「ほら、ヒカル。立てるかい?」
バットが手を差し伸べてくれる。
その手に掴まると、バットはヒカルの体を支えながらゆっくりと地面に立たせてくれた。
「ありがとう、バット」
「自分で歩ける? あともう少しでソルトの町なんだけど」
ヒカルは頷いた。
どうやら体はなんともないようだ。
誰かが名前を呼んでいる。
『……ヒカル……大丈夫か……』
誰かが"ヒカル"を心配している。
(──ヒカル? 私のこと?
……ああ、そっか、私は────)
「ヒカル!」
その声でパチッと目を覚ますと、青い瞳をしたクロードの顔がすぐ目の前にあった。
「ひゃあっ」
息がかかるほどの距離に顔があったので、思わずヒカルは変な声を出してしまう。
「──よかった、目を覚まして。急に倒れたから心配したんだぞ」
「……えっと、誰?」
「!?」
ヒカルの言葉にクロードは目を丸くする。
「おい、ヒカル、本当に大丈夫か?」
そして更にクロードの顔が近づいてくる。
「あ、待って……や、ちがうっ……えっと」
ヒカルは今までの自分の行動の記憶を猛スピードで遡った。
(そっか、私……海でシャドーに襲われそうになって、クロードとバットに助けてもらったんだ! それで今からソルトの町に行こうと……)
「ヒカル?」
「だ……大丈夫、大丈夫! 大丈夫だからクロード、それ以上顔を近づけないでぇっ」
「……あっ……」
クロードはハッと気づいて、ヒカルの上半身を起こして距離を取った。隣ではバットが肩を震わせて笑っている。
「ほら、ヒカル。立てるかい?」
バットが手を差し伸べてくれる。
その手に掴まると、バットはヒカルの体を支えながらゆっくりと地面に立たせてくれた。
「ありがとう、バット」
「自分で歩ける? あともう少しでソルトの町なんだけど」
ヒカルは頷いた。
どうやら体はなんともないようだ。