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ぼっち─選択はあなたに─

第7章 ソルトの町(2回目)【選択4】

「え、待って。そんな急に言われても……」
「ヒカルはちょっとワケありみたいなんだ。俺たちの家に泊めさせるわけにもいかないし、な?」

 バットまでにもそう頼まれて、レイナは重いため息を吐いた。

「二人からの頼みなら仕方ないわね、その代わり今度ご飯おごりなさいよ?」
「喜んで」

 バットが即答する。

「クロードもよ?」
「……わかったよ」

 二人とご飯を食べに行く約束をして、レイナの機嫌は直ったようだ。

(むぅ~……レイナ、ずるい! 私もクロードたちとご飯食べに行きたいっ!)

「じゃあヒカル、私の家はこっちよ」
「……はぁい……」
「ヒカル」

 歩き出すレイナの後をついていこうとすると、クロードに呼び止められた。

「最近この辺りにもシャドーが出現してる。絶対、シャドーの声に耳を傾けるなよ」
「え……」

(シャドー……シャドーってどんなやつだっけ? シャドーだから影? ……あれ? 私って記憶はあるのに、なんかその辺りぼやっとして思い出せない……)

「ヒカル?」

 またボーッとしてるとクロードに心配された。

「大丈夫か? 早めに部屋で休んだ方がいい」

 そう言うと、クロードとバットは別の方向に歩いて行ってしまった。

「……クロード、優しいな……」
「あら、なにか言ったかしら?」
「い~え~」


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