無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「ねぇクロード……カルビは？」
「カルビはシャドーに食われて死んだ」
「そんなっ……」

　レイナは言葉を失った。

「ホルモンだけじゃなく、カルビまで食べられるなんてっ……」

　それを聞いてヒカルは首を傾げる。

(カルビはともかく……ホルモン？ 焼き肉の話？)

　レイナの話を聞いていたらお腹が空いてきた。

(そういえばさっき、なぜか中華料理屋さんがあったんだよね……。ああ、肉まんとか餃子とか冷麺とか食べたいぃぃ)

　そんなことをぼんやり考えてると、

「……って、あなた聞いてる！？」
「はへっ？」

　なぜかレイナが恐い顔してこっちを睨んでいた。

「だから、なんであなたがクロードの上着を着てるのかって聞いてるんだけど？」
「……」

(上着？ あ、この皮の服……クロードから貸してもらったんだっけ)

　そう思い出して答えようとすると、

「俺が貸したんだ」

　と、クロードが答えてくれた。

「あら、そう……クロードが……ふぅん」

　レイナはなんだか悔しそうだ。

(ああ、そっか。レイナってクロードのこと好きなんだ。うーん、いきなりライバル出現ってやつですか)

　クロードの態度を見る限り、今のところレイナには恋愛感情は持ってなさそうだ。

「レイナ、悪いが今晩ヒカルを泊めてやってほしい」

　クロードのまさかのお願いに、ヒカルとレイナは顔をピクッとさせた。