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ぼっち─選択はあなたに─

第12章 バトルトーナメント【1回戦】

『まずはオネエ専門店で働く、レシピェールさん! 武器は右手にフライパン、左手に片手鍋の二刀流です。ピンクのフリルエプロンがとってもキュートです!』

「あぁん、やだもぅ!」

 レシピェールは唇をすぼめながら、ムキムキのマッチョ姿を観客にアピールした。
 観客席からは「うおおおおっ」という声と「おええええっ」という声が混じって聞こえてくる。

『次は侍のヤマモトゲンスケさん! 日本刀で戦います! 渋いです! 眼帯をしています! これは中二病をくすぐりますね~!』

「兵法の極みを見よ」

 ゲンスケが日本刀を素早く振ると、一番前にいた観客席の男の髪がハラリと地面に落ちた。

「あーー! おれの髪があぁぁぁ!」

『あはは、ゲンスケさん。お手柔らかにお願いしますね~! さて次は、なんと女性です! セクスィーダイナマイトのユズリノさんです! 武器は弓! ああっ、なんということでしょう! 胸が、胸がぁぁぁ~~私よりある……ふん、いいもん! 牛乳飲むもん!』

「ユッキーメに勝ったわね、むふん♪」

 ユズリノのセクシーポーズに観客席の男たちはメロメロになった。そしてユッキーメへの慰めの声援も飛び交った。

『はい、気を取り直して次いきます! 次は……ん? 人間ですか? なんだか腐ってるような……』

「ま゜」

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