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お酒とオールバックに溺れる夜

第20章 第20酒 -戦友②の味-

どうやって
家に帰ったのか

病院からの帰り道の
記憶がなかった。

私を
好きだよって
優しく
激しく抱いた
純さんは

もういないの?

やっぱり、
身体が目当てで

本命は
薫さんだったの?

あの日の
温もりは全部嘘?

純さんのこと
諦めきゃいけないの?

嫌だよ
苦しいよ

行かないで
純さん!

私は

金魚鉢を抱きしめると

その場に
泣き崩れた。

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