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愛がはじまる

第1章 愛がはじまる

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 満さんは、わたしの背中を、優しく撫でてくれながら、
 「里美さん
  よく
  泊まりたいと
  言ってくれましたね
  嬉しいよ」
 「わたしも
  よく
  言えたなと
  いまになって
  恥ずかしい」
 「じゃあ
  一緒に
  お風呂に
  入るのは
  恥ずかしいですか?」
 「ううん
  一緒に
  入りたいです
  でも…」
 「なに?」
 「満さんの前で
  服を脱ぐのは
  恥ずかしい」
 「じゃあ
  私が
  先に入っていますので
  あとから
  いらっしゃい」
 と言って、満さんが、裸になり浴室に行きました。
 わたしも、上着と下着を籐の籠に入れまして、裸になってタオルで前を隠しながら、浴室に入りました。
 わたしが浴室に入りますと、満さんは浴槽の中で向こうむきになっていました。
 わたしは、ほんとに満さんは優しいんだなと、あらためて感じました。
 浴槽の中で、わたしは、満さんに背中を預けて、満さんは、わたしをうしろから優しく抱いてくれています。
 満さんに、体を預けているのが、とってもいい気持ちです。
 満さんは、わたしの、胸からお腹のあたりを、優しく優しく撫でてくれています。
 エッチな感じではなく、わたしが愛しくてたまらない、というように撫でてくれるのです。
 わたしは、お風呂に入っているというよりも、ベランダでゆったりとコーヒーを飲みながら、くつろいでいるような気分でした。

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