新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第7章 死神
北島「死神…いや、錦戸くんはね…入学当初から知ってるんだけど…すごい優しくてよく笑う子だったのよ。」
聖輝「えっ…?」
北島「友達もたくさんいたし、たまに保健室に来ては物の整理とかもやってくれたりね。」
優誠「まさか…死神に限ってそんなこと…」
北島「あり得ないって思うかもしれないけど…昔は本当に穏やかな子だった。」
北島「でも…ある日突然さっきのように不良達を懲らしめるようになってね…」
聖輝「…どうして…彼はそんなことを…?」
北島「私も不思議に思ってね…錦戸くんに理由を聞いたんだ…そしたら…」
聖輝「そしたら…?」
北島「全てを失ったって…」
優誠「全てを失った…?」
聖輝「どういう意味だろ…」
北島「それ以降私が話しかけても何一つ答えてくれなくてね…」
優誠「それと悪霊退散が何か関係してるのか…」
北島「…6日後には気をつけな。」
聖輝「えっ?」
北島「錦戸くんが暴れる日は決まっていてね…大安の時だけ覚醒するみたい。」
優誠「大安…?」
聖輝「大安って…六曜の中で一番良い日ですよね…?」
北島「そう…何で大安に悪霊退散するのか分からないけど…今までの錦戸くんの行動を調べたら…動き出したのは全部大安の日…」
聖輝「大安……今日って…」
優誠「4月12日…大安…」
聖輝「…それで…あんな事が……」
優誠「6日に1回…さが高に死の時間が訪れるってことだな…」
聖輝「そっそんな…!?」
北島「きっと、錦戸くんにとって大安が何か特別な日なんだろうね。」
優誠「くっそ…まさか刃物を使ってくるとはな……」
聖輝「…っ……」
怖い…怖すぎる…!!
もしかしたら…殺人が起こるかもしれない…!!