新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第8章 桜蘭
休み時間。
僕は二宮さんに会いに2年生の校舎に向かっていた。
聖輝「狛犬さん…どうしてるかな…」
バイトで昨日お見舞いに行けなかったからなぁ…
「あの…」
聖輝「えっ?」
後ろを振り返ると、プリントを拾ってくれた男子生徒がいた。
聖輝「あっ、さっきの…こんにちは。」
「こんにちは。」
男子生徒はニコッと僕に微笑みかけた。
「きみ、1年生やんね?ここ2年の校舎やけど…」
聖輝「あの、2年生に知り合いの人がいるので、そこに行こうかなって…」
「…そう…」
聖輝「あの…何か…?」
「いや、何でも…」
聖輝「???」
「……。」
聖輝「あっあの、じゃあ僕はこれで…」
クラッ…
聖輝「えっ?!」
さっき会った生徒さんが突然ふらっと僕の方に倒れかかった。
聖輝「だっ大丈夫ですか?!」
「ごっごめん……」
聖輝「どこか…具合悪いんですか…?」
「いや…大丈夫…ありがとう…」
聖輝「そうですか…身体に気をつけてくださいね…?」
「ありがとう…じゃあ…」
聖輝「はい。」
僕は男子生徒と別れ、2年生の校舎に向かった。