新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第8章 桜蘭
聖輝「ふふ、シュークリーム買っちゃった♡」
狛犬さん喜んでくれるかな…
ガラ
狛犬「もぉ〜心配しなくても大丈夫だって!」
聖輝「?!」
誰かいる……
僕は病室の外でこっそり中の様子を伺った。
「無理しないでね…まーくん無茶するところあるから…」
狛犬「大丈夫だって!かえでちゃんには心配かけないから!」
聖輝「……。」
かえでちゃん…?
「…まーくん死んだら私悲しいもん…」
狛犬「そんな悲しい顔しないでよ…俺まで悲しくなっちゃうよ…」
「だって…あんな危ない高校に行って…もし本当に殺されたりしたら…私…私…!!」
狛犬「かえでちゃん…」
ギュッ
聖輝「っ?!」
狛犬「大丈夫だよ…俺…かえでちゃん置いて死んだりしない…約束する…」
「まーくん…」
聖輝「……。」
僕は病室の前から静かにエレベーターの方に向かった。