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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第9章 小山さん



聖輝「えっ?!小山さん殴ると退学になっちゃうの?!」


優誠「あぁ…不思議だろ?俺さ、何で小山と退学が繋がってるのかって気になって調べてみたのよ、そしたらさ。」


聖輝「そっそしたら?」


優誠「この学校の理事長と小山って叔父と甥の関係らしくてさ、子どもがいない理事長にとって小山ってめちゃくちゃ可愛いらしい。」


聖輝「そっそうなんだ…」


優誠「実際過去に小山に絡んだ生徒は全員即退学にされてるデータも見つかったし。」


聖輝「へぇ…小山さんってすごい守られてるんだね…」


理事長の甥っ子かぁ…


あれ?


確か鷹人叔父さんの友達って…


聖輝「ねぇ優誠くん。」


優誠「何だよ?」


聖輝「この学校って…校長先生しかいないよね?」


優誠「あぁ、そうだな。」


聖輝「あの…理事長って…別にいるの?」


優誠「そりゃいるだろ、理事長って名前があるんだから。」


聖輝「そっか…」


つまり、ここには校長の五十嵐零士さんよりも上の立場の人がいるんだ…


さが高の理事長…


一体どんな人なんだろうか…


優誠「それと、小山についての情報だけど…」


聖輝「うん。」


優誠「あいつ、事故の後遺症のせいで記憶障害があるらしい。」


聖輝「えっ?」


優誠「何か、人の名前や顔を覚えるのがさっぱりらしくて、それが原因で勤めてた会社もクビになったらしい。」


聖輝「えっ…?!」


優誠「何処行っても記憶障害が原因で雇ってもらえず、やっとのことで採用されたのがこの学校の管理人の仕事。」


優誠「ここだったら正味名前とか覚えなくても仕事のやり方さえ覚えておけば勤まるから。」


聖輝「なっなるほど…」


ガラガラ…


猪塚「すまんすまん!ちょっと電話してたら遅れたわ。さてと、授業やるか!」


聖輝「電話……」


また合コンかな……

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