新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第9章 小山さん
聖輝「ハァ…ハァ…急がないと!」
ドンッ!!
聖輝「うわぁ?!」
「痛たた……あっ、すっすいません!大丈夫ですか?!」
聖輝「痛たた…あっ、こっ小山さん!」
小山「あぁ…きみか…」
聖輝「すみません…周り見ずに走ってしまって…小山さんこそ大丈夫ですか?」
小山「えぇ、大丈夫です…」
キーンコーンカーンコーン
聖輝「あっ!!チャイム鳴った!!しっ失礼します!!」
小山「あっはい…お気をつけて…」
ガラガラッ!!
「「「「「?!」」」」」
聖輝「ハァ…ハァ…ハァ…」
「何だよ!ルーキーかよ!」
「大きくドア開けんじゃねぇよ!!」
聖輝「ハァ…ハァ…せっ…先生は…?」
優誠「いや、まだ来てねぇよ。」
聖輝「ハァ…ハァ…よかったぁ…」
優誠「ルーキー!ギリギリだったな。」
聖輝「ハァ…ハァ…だっ…だって…小山さんとぶつかっちゃって…」
優誠「小山?あぁ、管理人の?」
聖輝「うっ…うん…」
優誠「あいつ鈍臭いだろ〜それに何かパッとしねぇし…」
聖輝「まっまぁ…確かに…」
優誠「しかもヲタクっぽいし…気味悪いし…」
聖輝「うっうーん…言われてみれば…」
めちゃくちゃ挙動不審だよなぁ…
優誠「あんなオドオドした奴なんてさ、こんなところにいたらすぐに狙われてパシられるってパターンだろ?」
聖輝「まっまぁ…悪い意味で目をつけられそうだね…」
優誠「でもさ、不思議なことに小山には誰一人ケンカ仕掛けないんだよな。」
聖輝「えっ?」
優誠「さが高じゃ教師であろうが御構い無しにケンカを吹っかけるのが普通なんだけどさ、小山に関しては例外でさ…」
聖輝「例外…?」
優誠「もし小山にケンカを仕掛けると……」
優誠「即退学らしい。」