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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第9章 小山さん



優誠「だってさ、入学式早々地元で強かった1年2人組をボコボコにした奴がこんな犬に助け呼ぶなんておかしいって!」


松本「1年2人組をボコボコにした?」


優誠「そう!今では俺らのクラスで一番てっぺん狩りができるって期待されてるんだぜ?」


二宮「は?てっぺん狩り?誰が?」


優誠「誰って…ルーキー。」


狛犬「えー?!涼野くんそんなに強いの?!」


聖輝「いやいや!!そんな訳ないじゃないですか!!」


優誠「ハァ…お前さ…いつまで芝居すんの?」


聖輝「えっ…?」


優誠「いい加減怖がってる振りやめろって、そろそろ本気出してくれよ!」


聖輝「いやっ…僕は…」


松本「おい、こいつはお前が期待してるほど強くねぇぞ?」


優誠「ふん、お前はルーキーのこと知らないからそう言うんだよ。あのな、ルーキーはな」


松本「俺もルーキーって名前に引っかかってこいつにケンカ仕掛けたけど、ビビりながら俺のパンチ避けてた。」


優誠「えっ…?」


狛犬「それにさ、入学式の時1年2人組に涼野くんが絡まれてたから俺が助けてあげたんだよ?」


優誠「は…?」


二宮「実際見たことあんの?こいつがケンカ強そうな素振り。」


優誠「……ない……」


松本「こんなビビりで泣き虫なガキがてっぺん狩り?はっ、笑わせんなよ!」


狛犬「そもそもてっぺん狩りなんてさ…そう簡単にできないよ?」


二宮「諦めな、お前が思ってるほどこいつはすごい奴じゃないから。」


優誠「…ルーキー…お前…マジで…?」


聖輝「だから僕…最初から言ってたでしょ…?ケンカとか嫌いだって…」


優誠「えっじゃあ…てっぺん狩りの夢は…?」


狛犬「消えちゃったね〜」


優誠「そっそんな…!!」


松本「そもそもこいつに期待してること自体おかしいだろ。」


二宮「ケンカ強いか弱いか見ただけで分かるのにね。」


優誠「いやだってさ、ドラマとかでもよくあるだろ?見た目めちゃくちゃ弱そうだけど実は強いってパターン!」


狛犬「あるある!でも涼野くんは純粋な子だよ?」


優誠「マジかよ…」


聖輝「なっ何か…ごめんね…?」


狛犬「涼野くんが謝ることないよ!早坂くんが勝手に勘違いしただけなんだから!」


二宮「確かに。」

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