新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第11章 武田信玄
放課後、僕はメモに書かれていたとおり、一人で理科準備室の前まで来ていた。
聖輝「ゔぅ…誰がいるんだろう…」
こっ怖すぎる…!!
聖輝「でも…今日バイトだし…さっさと済ませないと…」
コンコンコンッ
ガラガラ…
聖輝「しっ失礼します……」
僕は意を決して理科準備室に入った。
聖輝「あっあの…すっすみません…」
シーン……
聖輝「すっ…すみません!誰かいますか…?」
声をかけても返事がない。
それどころか物音一つ聞こえない。
聖輝「どっどうしよう…誰もいないんじゃ…」
ガチャッ
聖輝「えっ?!」
突然鍵が閉まった。
聖輝「えっ?!なっ何で急に鍵が…?!」
『疾きこと風のごとく…』
聖輝「?!」
『徐かなること林のごとし…』
聖輝「だっ誰?!」
『侵掠すること火のごとく…』
『動かざること山のごとし…』
スッ…
聖輝「?!」
「約束通り一人で来たこと…褒めてやろう…」
突然目の前に一人の男が現れた。