新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第2章 入学式
1年2組。
ここが僕のクラスのようだ。
聖輝「こっここか……」
正直帰りたい…でも…入らないと……
聖輝「…ふぅ……」
意を決して、僕は恐る恐る教室に入った。
「おらぁ!!」
「てめぇ…しばくぞ!!」
「面貸せや!!」
聖輝「……。」
教室の中でもガン飛ばしてる生徒しかいない…
どうしよう……
とりあえず、僕は一番前の空いている席に座った。
聖輝「……。」
周りの存在が気になりすぎて、とても落ち着いてはいられなかった。
早く帰りたい…
早く入学式終わらないかな…
ガラガラッ!
「お前ら!!席座れ!!」
教室に担任の先生が入ってきた。
「あ?何だてめぇ?」
「何命令してんだよ?あぁ?!」
「ぶっ殺すぞ?!」
「わはははっ!!今年の新入生は元気いっぱいだな!!」
「はっはぁ?てめぇふざけんなよ!?」
聖輝「……。」
何でこの状況の中笑っていられるの…?
猪塚「さてと、今日からこのクラスの担任になった猪塚だ!お前ら…ケンカすんのはいいけど警察沙汰だけは勘弁してくれよ?」
「けっ、担任かよ…」
「あんた強いの?」
猪塚「俺か?こう見えてお前らの年の頃は神奈川で暴走族の総長やってたぞ!」
「マジかよ!」
「へぇ〜…」
猪塚「神奈川はもちろん千葉や埼玉、東京の暴走族と顔を合わせりゃ殺り合ってたなぁ…」
「おぉー!!」
「さすが暴走族総長!」
猪塚「しかーし!俺が族やってた時に…惚れちまったんだよ…GTOに!!」
「出たー!!GTO!!」
「影響受けすぎだろ。」
猪塚「あははっ!で、今の俺がいるってわけだ!」
聖輝「……。」
すっすごい…
不良しかいないのに…一気に生徒の心を掴んだ…
元暴走族だから…この不良達の気持ちが分かるのかな…