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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第14章 亀裂



「どぉ〜も〜♪」


優誠「だっ誰だよ…?お前…」


横山「俺は陽気な横山裕ちゃんで〜す!」


聖輝「横山…裕ちゃん…?」


二宮「……。」


狛犬「ねぇねぇ、2枚重ねってどういうこと?」


横山「簡単や、最初に見せたカード、実は2枚重なってるってこと。」


聖輝「えっ?!2枚重なってたんですか?!」


横山「そう!そして絵柄を見せていない方を中に入れることで…ほら!」


狛犬「あぁー!!」


優誠「そういうことかよ!」


聖輝「すごーい!!」


横山「あはは〜マジックは奥が深い!だからやめられへん!」


二宮「で?何なの、急に入ってきて。」


横山「いやね、マジックやってたから気になってつい話かけてもうてん。」


狛犬「あははっ!きみ面白いね!」


優誠「お前何年?」


横山「俺3年!」


聖輝「えっ?!3年生?!」


狛犬「先輩じゃん!」


横山「そんな上下関係とか気にしない気にしない!」


優誠「まぁ…さが高自体に上下関係とかないけど…」


二宮「アンタさ…最近この辺りで暴れてんの?」


横山「暴れてるって?」


二宮「ほら、お前言ってただろ?殴られた奴のそばにトランプ置かれてるって。」


聖輝「あっはい!そうらしいんですよ!しかも無差別に人を殴っては楽しんでるらしくて…」


狛犬「えぇ?!無差別は酷い!!」


優誠「お前…まさか…」


横山「いやいや、俺ちゃうよ〜見て!この手!」


狛犬「あれ?包帯巻いてるじゃん、どうしたの?」


横山「先月くらいやったかなぁ〜ボコボコに殺られてん。」


聖輝「えっ?!誰にやられたんですか?!」


横山「魔王や、魔王。」


二宮「魔王…?!」


狛犬「えっマジで?!」


横山「せや!あいつ神出鬼没でなぁ〜ひょっこり現れて俺を痛めつけたんや!」


優誠「へぇ…そのわりにはあんまりケガしてねぇな。」


横山「ありとあらゆるマジック使って逃げ回ったからね〜」


狛犬「すげぇ!!」


聖輝「でっでも!魔王さんは僕を助けてくれた恩人なんです!そんなことする訳ありません!!」


横山「そいつは偽物やな。」


聖輝「偽物…?」

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