新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第2章 入学式
裕子「聖輝くん、学校には通えそう?それとも…辛い?」
聖輝「…正直…入学式行ったら辞めようと思ってた…」
聖輝「でもね…昨日…夢の中でお父さんとお母さんが出てきたの…」
鷹人「龍一が…?」
聖輝「うん…まるで僕のそばにいるように…僕に話しかけてきたんだ…」
裕子「どんな話したの?」
聖輝「高校を…辞めないでほしいって…鷹人叔父さんの事を信じろって…」
鷹人「えっ…?」
聖輝「お父さん…夢の中で言ってた…叔父さんは面倒見が良くて人情溢れてるところがあるから…適当なことはしないし言わないって…」
聖輝「その言葉を聞いて…僕…気持ちがスーッと楽になったんだ。」
聖輝「昨日の夜寝るのさえ嫌だったのに…夢を見て…朝が来て…気持ちがスッキリした状態でスッと起き上がれた。」
聖輝「それに…お父さんとお母さんが僕のことを見守ってくれている…」
聖輝「それだけじゃない、僕のことを友達だって呼んでくれる優誠くんと出逢えたから…もう少しさが高に触れてみようかなって…」
聖輝「もちろん喧嘩は怖いししたくない!でも…せっかく縁があってさが高に通うことになったんだ…」
聖輝「さが高の生徒に染まりつつ、僕自身の個性を発揮しながら高校生活を送りたい!」
鷹人「聖輝…」
裕子「…聖輝くん…」
ギュッ
裕子「もし…もしもね、辛いことや悲しいことがあったら…すぐに私達に言って。」
裕子「私達があなたの1番の味方だから…」
聖輝「叔母さん…ありがとう…」
僕はポロリと涙を流しながら、ぎゅっと抱きしめ返した。