新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第16章 豪鬼
櫻井「はぁ…もぉ聖子ちゃ〜ん!」
ギュウゥ…
聖輝「えっ?!」
櫻井「寂しかったよ〜聖子ちゃ〜ん!」
聖輝「あっ…ごめんなさい…心配かけて…」
櫻井「いいよ…今日はいーっぱい聖子ちゃんに甘えるから…」
聖輝「櫻井様…」
櫻井「…ねぇ、膝枕して?」
聖輝「えっ?あっはい!」
櫻井「はぁ…聖子ちゃんの膝枕柔らかくて気持ちいい…」
聖輝「櫻井様…今日はいつもより疲れていますね…」
櫻井「うん…昨日さ…会社のパーティがあって…夜中まで飲んでたから…」
聖輝「そうだったんですか…」
櫻井「本当だったら聖子ちゃんと一緒にいるんだけど…聖子ちゃんいなかったし、会社側も俺に来てほしいってしつこくてさ…」
聖輝「そうですか…お疲れ様でした。」
櫻井「聖子ちゃ〜ん…俺を癒して…?」
聖輝「はい、私にできることがあれば。」
櫻井「ありがとう…聖子ちゃん…」
櫻井様は僕に甘えてくる。
こんな甘えん坊の人がケルベロスな訳がない。
ケルベロスが甘える姿なんて…想像できないし想像もしたくない。
櫻井「聖子ちゃん…好きだよ…」
聖輝「櫻井様……」
櫻井様は僕の膝の上に頭を乗せたまま眠った。
よっぽど疲れているんだろう…
聖輝「……。」
いつか…いつか本当のこと話さなきゃ…