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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第3章 さが高



「何だあいつ?」


「一発芸でもやるのか?」


「ははっ!随分お気楽な奴だな!」


「おい!生意気な態度とってると殺すぞ?!」


僕の周りでは男子生徒に向かって野次の嵐が起こっていた。


優誠「おい、ルーキー…見てみろよ。」


聖輝「えっ?」


優誠「さっきまで喧嘩吹っかけてた上級生が一瞬にして大人しくなったぜ?」


聖輝「本当だ…」


野次を飛ばしてるのは新入生だけで、上級生達はただその場に突っ立っているだけだった。


優誠「おかしいよな?上級生が何も言わずにあいつの言うこと聞くなんて…」


聖輝「たっ確かに……」


あの人、何者なんだろう…


「おいおい、あいつら何黙っちゃってんの?」


「さっきまでの勢いはどこ行ったんだよ?!」


「ははっ!1年の怖さに怖気ついたとか?」


「まぁ、あとでボコボコにしてやるからな。」


上級生が大人しくなると、新入生は調子に乗って更に野次を飛ばしまくる。


「つーか、テメェなに目立とうとしてんの?」


「殺されたくなかったら、今すぐ消えろよ!!」


「……。」


「おい、聞こえてんのか?!」


「テメェ…何か言えや!!!」


ビュンッ!!


一人の生徒がキレて自分の靴を壇上にいる生徒に向かって思いっきり投げた。


聖輝「あっ危ない…!?」


ガシッ


優誠「おっ!お見事…」


「……。」


男子生徒は表情一つ変えずに右手で靴を掴み取った。


「ふっふん!クツ取ったからって調子乗るなよ?!」


「おいおい!こんなことやっても時間の無駄だろうが!!」


「さっさと殺り合おうぜ!!」


「「「「「殺ーれ!!殺ーれ!!」」」」」


教頭「おっお前ら!!静かにしろ!!」


「テメェ…さっきから目障りなんだよ!!」


ビュンッ!!


「っと…テメェ…次こそは」


バキィッ!!!


「ぐふっ…??!」


聖輝「えっ…??!」


バタンッ…


「「「「「「……。」」」」」」


殴りかかった不良が一撃で倒れてしまった。

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