新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第19章 渋谷先輩
渋谷「…お前らはすごいな……」
聖輝「えっ?」
渋谷「ケンカ以外で魔王に勝とうなんて…普通じゃ考えられへんわ。」
優誠「だって…ケンカしてもどうせ負けるし…」
渋谷「せやな…俺も…お前らと同じ気持ちや…」
聖輝「えっ…?」
渋谷「…俺もな…殺られたんや…」
優誠「殺られたって…魔王に…?」
渋谷「……。」
聖輝「しっ渋谷さん…?」
渋谷「…殺った時…あいつは笑ってたらしいわ…」
優誠「笑ってた…?」
聖輝「酷い…本当に情のない人なんだ…」
渋谷「…卒業までには…この手で滅ぼす。」
優誠「滅ぼすって…魔王と殺るってこと…?」
渋谷「…卒業までにはな…」
聖輝「そっそんな…そんなことしたら渋谷さんが」
渋谷「殺る時は殺らなあかんねん!!」
聖輝「?!」
渋谷「このまま野放しする訳にはいかへん…!!」
聖輝「でっでも…そんなことしたら渋谷さんが」
ガシッ!!
優誠「……。」
聖輝「ゆっ優誠くん…?」
優誠「すいません、用事あるので失礼します…!」
聖輝「えっちょっと…優誠くん?!」
優誠くんは僕の腕を引っ張ってさっさとその場を離れてしまった。
渋谷「……。」