新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第20章 5syoku
聖輝「……あの、皆さん…」
優誠「ん?」
聖輝「さっきは…泣いたりしてすみませんでした…」
松本「いや…大丈夫なの…?」
聖輝「はい…」
二宮「……。」
狛犬「何か…あったの?」
聖輝「……実は…僕……」
僕は涙を流しながら、全て打ち明けた。
聖輝「ぐすっ…ひっく……」
優誠「そう…だったんだ…」
狛犬「ごめんね…俺…涼野くんの事情も知らないで……」
二宮「あんたは悪くないよ、知らなかったんだし。」
松本「かず…涼野のこと知ってたの?」
二宮「飯盒炊爨の時、ちらっとね。」
優誠「だから家族のワードを聞いた時…話を遮ってたのか…」
二宮「ついとっさに…」
聖輝「ぐすっ…僕…お父さんとお母さんが亡くなって…叔父さん達に支えられて…もう大丈夫って思ってたんですけど……」
聖輝「思っていた以上に…全然吹っ切れてなかったです…」
狛犬「そんなの当たり前だよ!家族が死んじゃったなんて…そう簡単に立ち直れることじゃないよ!」
松本「だよな…俺も涼野の立場だったら…ずっと引きずってると思う。」
聖輝「ぐすっ…僕が…僕が中学3年生じゃなかったら…お父さんもお母さんも…プレゼント買いに外に出なかったのに…」
聖輝「僕が…僕がお父さんとお母さんを……殺し」
二宮「やめろ、変なこと言うな。」
聖輝「でっでも…僕のせいで…!!」
二宮「お前は幸せだよ。」
聖輝「えっ…?」