新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第20章 5syoku
二宮「両親揃って卒業のお祝いをしてくれるなんて…お前は恵まれてるよ。」
聖輝「二宮さん…」
二宮「俺なんて親に反抗したからその時点で親子関係は決裂したし。」
狛犬「えっそうなの?!」
松本「お前…両親説得してさが高に来たって…」
二宮「あの人は自分の地位しか興味ないから…」
優誠「金持ちでも…幸せとは限らないんだな…」
二宮「だから、俺はお前が羨ましい。」
二宮「両親から愛されて…両親のことを本気で愛してるお前が…羨ましい。」
聖輝「二宮さん…」
狛犬「涼野くん…涼野くんはひとりじゃないよ?」
聖輝「えっ?」
狛犬「涼野くんには…俺達がいる!」
松本「そうだな…お前と初めて会った時は、雅紀に負担をかけてる奴だって目をつけていたけど…」
松本「実際こうやって連むと、すげぇ楽しいんだよね。」
優誠「俺も!最初はマジでケンカの強い奴だって思ってたけど…でも、俺…お前と友達になれてよかった。」
優誠「ケンカ弱くて、ビビりで、すぐにパニクって…でも、純粋で友達思いのお前を見てると…何か癒されるんだよな。」
二宮「まぁ…ガキだけど。」
聖輝「ガキって…」
狛犬「でも!みんなの中で涼野くんは特別な存在なんだよ?」
狛犬「だから…もし何かあった時は…遠慮せずに俺達に頼って!」
聖輝「皆さん…!!」
優誠「これからも、ずっとダチだからな?」
松本「末長くよろしく。」
二宮「迷惑だけかけんなよ?」
狛犬「涼野くん、俺達の友情は永遠だからね?」
聖輝「ぐすっ…はい!!」
思い切って想いを打ち明けてよかった。
こんなにも僕のことを心配してくれて…大切だって思ってくれて…
この時、僕はさが高に入ってよかったって心の底から思った。