新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第21章 夏の思い出
聖輝「はぁ…それにしても広いなぁ…」
高級ホテルの一室みたい…
聖輝「いいなぁ…僕も別荘ほしいなぁ…」
〜♪♪♪
聖輝「あれ?電話…」
ピッ
聖輝「はい、もしもし。」
『もしもし?聖子ちゃん?』
聖輝「えっ…?!」
この声…櫻井様?!
櫻井『聖子ちゃん?』
聖輝「あっはっはい!聖子です!」
櫻井『今ちょっとだけ話せる?』
聖輝「はっはい!大丈夫ですよ。」
櫻井『よかった…』
どっどうしよう…
優誠くん達に聞かれないようにしなきゃ…!!
櫻井『聖子ちゃんさ、明日シフト入ってないよね?何か用事あるの?』
聖輝「えっえっと…ちょっと友達と熱海の方に…」
櫻井『熱海?へぇ〜旅行に行ってるんだ。』
聖輝「はい、ゴールデンウィークなので。」
櫻井『そっかぁ…いいなぁ…』
聖輝「さっ…翔くんはゴールデンウィーク予定ありますか?」
櫻井『今仕事の取引でロサンゼルスにいるんだ。』
聖輝「ろっロサンゼルス?!」
櫻井『うん。今度ロスにホテル事業を開拓しようとしてて、その関係でね。』
聖輝「へぇ…すごい…」
櫻井『そんなことないよ、親父についていってるだけだから。』
聖輝「でも…大変ですね…学生さんなのに…」
櫻井『まぁ…跡継ぎだからね。』
聖輝「息抜きもしてくださいね。」
櫻井『息抜きねぇ…』
聖輝「翔くん…?」
櫻井『聖子ちゃん…テレビ電話しない?』
聖輝「えっ…?」
櫻井『1週間も会ってないから…寂しくて…』
聖輝「てっテレビ電話…」
櫻井『だめ…?』
聖輝「えっと…」
まずい…
今テレビ電話なんかしたら一発で男だってバレる…!!
どうしよう!!
聖輝「……あっ!後で連絡してもいいですか?」
櫻井『えっ?』
聖輝「すぐ掛け直します!」
ピッ
聖輝「……。」
一か八か…あれに賭けるしかない!!
僕はあるお部屋に向かった。