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聖輝「……。」


小山さん…随分悩んでいたなぁ…


どうしよう…


手がかりゼロじゃ探しようがないなぁ…


聖輝「……。」


「だーれだ？」


聖輝「うわぁっ？！」


今度は後ろから急に目隠しされた。


聖輝「えっ？！えっと…」

この声は……

聖輝「…狛犬…さん？」


狛犬「えへへっあったりー！」


聖輝「びっくりしたぁ…」


狛犬「あははっ！ごめんごめん、涼野くん見つけたから。」


聖輝「そうですか…」


狛犬さん。


この間僕がガラの悪そうなヤンキー達に絡まれていたところを助けてくれた。


『狂犬』として。


聖輝「あっあの…この間は…本当にありがとうございました！」


狛犬「あぁ、いいよいいよ！俺が好きでやったことだし！」


聖輝「本当に、狛犬さんがいなかったら僕…」


狛犬「涼野くんが無事で本当に良かったよ！」


聖輝「狛犬さん…」


やっぱりすごく優しい人だ…


狛犬「あれ？何持ってんの？」


聖輝「あっ、これ…実は……」


僕は狛犬さんに事情を話した。


狛犬「なるほどね〜このお金を持ってた人がこの学校の何処かにいるんだね。」


聖輝「はい…でも…誰のなのか全く分からなくて…」


狛犬「そっかぁ…じゃあ一緒に探そうよ！」


聖輝「えっ？」


狛犬「俺もヒマだし、それにその人にちゃんと助けてくれたお礼も言わなきゃだもんね。」


聖輝「狛犬さん…」


狛犬「じゃあまずは俺のクラスから当たってみよー！」


聖輝「はっはい！」


僕は狛犬さんと一緒にお金の持ち主を探すことになった。