新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第5章 カメレオン
狛犬さんのクラス、2年3組の教室前に着いた。
狛犬「ねぇねぇ!その人の特徴とか覚えてないの?」
聖輝「特徴ですか?うーん…黒髪で…イケメンな人ですかね…」
狛犬「なるほどなるほど。」
聖輝「???」
狛犬「ねぇねぇ!!この中で昨日の夕方駅前のスーパー行ってた人いるー?!」
聖輝「なっ?!」
「お前〜、今日も馬鹿デカい声だな!!」
「あははっ!!スーパー行った奴いる?」
「カラオケには行ったけどな。」
狛犬「そっかぁ〜、じゃあ黒髪でイケメンな人って心当たりない〜?!」
「はぁ?そんな奴いっぱいいるだろ!」
「もうちょっと特徴教えろよ〜!」
「さすがにわかんねぇよな。」
狛犬「そっか〜、分からないって!」
聖輝「……。」
狛犬「ん?どうしたの?」
「アンタが隣で馬鹿デカい声出したから思考停止してるんだよ。」
聖輝「…えっ?」
狛犬「あっ!ニノ!」
「ハァ…あんたの声廊下中響き渡ってたけど…?」
狛犬「あはは!ごめんごめん、ちょっと人探ししてて!」
聖輝「……。」
「…なに?」
聖輝「あっいえ……」
狛犬「涼野くん紹介するね!俺の友達の二宮和也くん!通称ニノ!」
聖輝「あっはっ初めまして…涼野聖輝です…」
二宮「…どうも。」
狛犬「ねぇねぇ!この学校でイケメンで黒髪の人って何処にいんの?」
二宮「はぁ?そんな奴そこらへんにいっぱいいるでしょ。」
狛犬「だよね〜ねぇ、涼野くん。もうちょっと何か特徴ないの?」
聖輝「いやっ…うーん……」
正直気が動転してたから…
二宮「探してる本人がこんなんじゃ見つからないんじゃないの?」
狛犬「えぇー?!そんなことないよ!!」