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歪んだ僕らの

第1章 壊れた日

その時、勢いよく教室のドアが開いた。

そろりと視線を向ければ、金髪に沢山のピアスをした男がこれまた派手な髪色をした男2人を連れて王様のように入ってきた。

わかばちゃんはそんな彼らを見て臆することなく、話しかける。

「きーくん!もう昼休みだよ!毎日遅刻ばっかして、先生に怒られても知らないからね!」

「若葉…うるせーよ」

彼ら、というよりその先頭にいる金髪の男に親しげに話し掛けるわかばちゃん。

そいつのギラついた目がわかばちゃんから僕に移る。その瞬間手が震えて僕は咄嗟に目を下に向けた。

そんなことも虚しく、きーくんと呼ばれたそいつは僕に向かってきた。

「オイ、俺の事無視かよ。アオイのくせに良い度胸だな」

「ご、ごめん…」

「つか今日も1人で読書?さすが友達いねェ陰キャは違うな」

馬鹿にしたように僕を嘲笑うコイツに腹が立つ。お前が僕を目の敵にするから、僕は友達が出来ないんだ。

僕と関わるとお前に目をつけられるから。

「もう、きーくん!アオちゃんのこと虐めるのやめてよ!昔は2人とも仲良かったのにさ」

「若葉、幼馴染みのお前でも俺の機嫌を損ねたら殺すからな。それかこいつみたいに虐めてハブにするぞ」

「ふーんだ。何年一緒にいると思ってるの?きーくんなんて怖くないんだからね」

アイツの眼光にも物怖じしないわかばちゃんは本当に凄い。男の僕でもこんなに震えが止まらないのに…

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