
歪んだ僕らの
第3章 暴力的な愛
「お邪魔します!」
きーくんち来るの久しぶりだな〜と能天気な若葉がノコノコと俺の家にやってきた。
俺の部屋に案内し、2人で昔話をしたりして時間が過ぎていく。
「…でね、その時あおちゃんが」
「…あァ」
「それできーくんが怒ってあおちゃん、泣いちゃって」
昔を思い出すように微笑みながら話す若葉に適当に相槌を打ちながら、時計に目をやる。
時刻は23時になりかけていた。
…もうそろそろいいか。
ニヤつきそうになる口元を抑えながら平常心を装って若葉に声を掛ける。
「若葉、そろそろ遅いし、寝ようぜ」
「えっ、あうん、そうだね。じゃあ私こっちで…きゃ!?」
ベッドから立ち上がろうとした若葉の腕を掴んで俺の方へ引き寄せる。
若葉を後ろから抱き締める形で俺はベッドに寝転がる。
「え、え?きーくん?」
「ベッド1つしかないんだし、一緒に寝るしかねェだろ?」
「え、いいよ!私下で寝るから!」
「無理。ここで寝ろ」
顔を真っ赤にしながらジタバタ暴れていた若葉も俺が離す気がないことを理解したのか次第に暴れるのをやめた。
