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歪んだ僕らの

第5章 まどろみ


何にも知らないフリをしながら振り返り、わかばちゃんを正面から抱きとめる。

「…わかばちゃん?」

「私、怖いの…1人でいたら…っ」

ガタガタと震え出したわかばちゃん。

そうだね、1人でいたら輝咲に見つかって今までとは比べ物にならないくらいの凌辱を受けるだろうね。

今頃、いなくなったわかばちゃんを探してキレてるだろうし。

「僕の家、くる?」

「え…」

「嫌なら大丈夫だよ」

「っ行く!お願い、ひとりにしないで…あおちゃん、一緒にいて…」

「ッ…うん、絶対しない。」

する訳ないだろう、僕が。

もしお願いされたって僕はわかばちゃんを1人になんてしないし、離したりしない。

優しくわかばちゃんを抱き締めてから手を繋いで僕の家へ向かう。

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