妄想小説
第6章 家庭訪問で元彼と
リビングに通し、お茶やお菓子を出してからソファに並んで腰掛けた。
お互い吹っ切れたように翔の学校の様子などを話し、和やかに会話は弾んだ。
その中でふと健が奈々に尋ねた。
「旦那さんが単身赴任中ということだったけど…何か困ったことはない?」
『んー…忙しい人だからあまり連絡もなくて…翔のことは気にかけてくれてるみたいだけど』
「そうか…奈々は大丈夫?寂しくはない?」
『…ふふ、寂しいのかな、分かんなくなっちゃった』
薄く笑う奈々に、健は昔はなかった色気を感じていた。