放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第10章 間違いと後悔
◆
色葉と出会ったのは高校2年の春、同じクラスになった新学期だった。
長く伸ばしたウェーブの栗色の髪、小さな輪郭に整った目鼻立ち。
人より大きな目に、愛らしい唇。
すらっと伸びた色白の手足。
第一印象は可愛い子だなって、ただそれだけ。
『眠……』
ただでさえ春の陽気に眠気を誘われるのに、わけあって不眠が続いていた俺は、学校での時間ほとんど睡魔との闘いだった。
『小笠原くん~! 今日カラオケいかない!?』
クラスの女子の誘いなんて眠気との天秤にかけたらまったくの重量足らず。
『行かない。眠い』
『あ……そっか。また誘うね!』
今までは女子にでも話しかけられたらちゃんと返していたけど、全部めんどくさくなった。
そうなってしまった引き金は一か月前付き合ってた2つ年上の彼女との別れかもしれない。
もう彼女とかいらない、本当に。
そんな心境で俺は春をぼけっと過ごしてた。
色葉と出会ったのは高校2年の春、同じクラスになった新学期だった。
長く伸ばしたウェーブの栗色の髪、小さな輪郭に整った目鼻立ち。
人より大きな目に、愛らしい唇。
すらっと伸びた色白の手足。
第一印象は可愛い子だなって、ただそれだけ。
『眠……』
ただでさえ春の陽気に眠気を誘われるのに、わけあって不眠が続いていた俺は、学校での時間ほとんど睡魔との闘いだった。
『小笠原くん~! 今日カラオケいかない!?』
クラスの女子の誘いなんて眠気との天秤にかけたらまったくの重量足らず。
『行かない。眠い』
『あ……そっか。また誘うね!』
今までは女子にでも話しかけられたらちゃんと返していたけど、全部めんどくさくなった。
そうなってしまった引き金は一か月前付き合ってた2つ年上の彼女との別れかもしれない。
もう彼女とかいらない、本当に。
そんな心境で俺は春をぼけっと過ごしてた。