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放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)

第10章 間違いと後悔

ぼけーっとしているうちに中学からの連れ、東にはじめての彼女ができた。しかも結構可愛いし。ミナっていう子。


涼しい廊下のベンチで昼食中、写真をスライドさせながら散々自慢されていた。


『な? もうすげー可愛い、ミナちゃん』



東の恋は盲目っぷりはすごかった。


デレデレのようだけど、俺はミナさんの隣に写る“姫路色葉さん”に目がいってた。


意味なんてなく、男子はみんな目が行ってしまうだろう。



人気アイドルなんかの次元の可愛さだし、SNSに自撮りでも載せたら一気にフォロワーを獲得しそう。


もっとも姫路さんはおとなしい子だしそんなことしないだろうけど。



『なぁ。澄って初めてヤったとき、うまくいった?』


昼食中になんて話だ。


眉根をよせてしまったけど、東は意外と深刻な表情で聞いているのに気づいた。


『何? 失敗したの?』


『いや、今日やろうって約束してんだけど初めては勃たないってよく聞くじゃん! 俺も緊張で中折れしそう』


『……つーか約束ってすげーな』


もっと自然な流れでやればいいのに。


『あー、やべぇ。失敗したらどーしよー!』


緊張とわくわくを交互に見せる東ほんときもい。



『欲に任せれば。緊張なんか吹っ飛ぶだろ』


『好きな子だぞ? そんなシンプルに行くと思えねーんだよ』



あーそうか、好きな子相手は緊張するんだ。


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