放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第6章 初夏の体操着
更衣室は狙い通りすいていて、数組の生徒しか使っていない。ゆったりと体操着に着替えはじめた。
「今日の授業楽だよねぇー。体育と調理実習あるしぃ」
ミナに言われてそういえばと思い出した。
「二人ともラッピング持ってきたぁ?」
「「ラッピング?」」
ミナの問いかけに、あたしとサラの声が重なってしまった。
「ちょっとぉ、ふたりともやる気なさすぎ! サラなんか特に! 彼氏にプレゼントしないの!?」
「えーわたしはいいよ。買った方がおいしいに決まってるんだから」
「そうじゃなくて! こういうのは愛でしょ!」
ふんっと鼻息をあらくするミナは、彼氏の東くんにあげるんだろうな。
「……いいなぁ」
思わず漏れてしまった本音。
二人には好きな人がいて、好きな人も二人のことが好き。
両想いって、まるで奇跡みたい。
「いま色葉、“いいなぁ”って言った?」
サラが目をまるくしてあたしを見ている。
「えぇー? 色葉彼氏ほしいの!?」
ミナの声に慌てて「ちがうよ!」と否定に両手をぶんぶんと振った。
「えー、でもいいなっていったじゃん!」
「サラまでそんな……違うの! ただ、いいなって思っただけ……両思いってすごいなっていうか……!」
「色葉なら彼氏なんかすぐできますよぅー」
ジトッとした目で唇を尖らせたミナがあたしを見る。
「だから……ちがうの。ちがくて、あの……深い意味は本当にないの!」
しどろもどろで返しながら、急いで体操服に着替えた。
「今日の授業楽だよねぇー。体育と調理実習あるしぃ」
ミナに言われてそういえばと思い出した。
「二人ともラッピング持ってきたぁ?」
「「ラッピング?」」
ミナの問いかけに、あたしとサラの声が重なってしまった。
「ちょっとぉ、ふたりともやる気なさすぎ! サラなんか特に! 彼氏にプレゼントしないの!?」
「えーわたしはいいよ。買った方がおいしいに決まってるんだから」
「そうじゃなくて! こういうのは愛でしょ!」
ふんっと鼻息をあらくするミナは、彼氏の東くんにあげるんだろうな。
「……いいなぁ」
思わず漏れてしまった本音。
二人には好きな人がいて、好きな人も二人のことが好き。
両想いって、まるで奇跡みたい。
「いま色葉、“いいなぁ”って言った?」
サラが目をまるくしてあたしを見ている。
「えぇー? 色葉彼氏ほしいの!?」
ミナの声に慌てて「ちがうよ!」と否定に両手をぶんぶんと振った。
「えー、でもいいなっていったじゃん!」
「サラまでそんな……違うの! ただ、いいなって思っただけ……両思いってすごいなっていうか……!」
「色葉なら彼氏なんかすぐできますよぅー」
ジトッとした目で唇を尖らせたミナがあたしを見る。
「だから……ちがうの。ちがくて、あの……深い意味は本当にないの!」
しどろもどろで返しながら、急いで体操服に着替えた。